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mixiさん、私たちの足あと返してください!

Posted by youcan on 6月 18, 2011 in ネットサービス

 東日本大震災の余震も少し落ち着いてきた6月中旬、ネット界に激震が走った。
 国内最大級の規模を誇るSNSサービス・mixiが、足あと機能を突然廃止する「改修」を行ったのだ。
 足あと機能とは、自分のトップページに誰がいつ訪れたのかがわかる機能。あわせて、自分のページにこれまで何人が訪れてくれたのかの総数もわかるという、アクセスカウンター的な機能も兼ね備えていた。
 このアクセス総数に対して、1万人目などキリのいい数字、いわゆる「キリ番」を設けて、誰が踏んだかを楽しむという遊び方も一般化していた。
 誰がいつ、自分のページを訪れてくれたか…というのは、mixiで日記を公開している人間にとってはとても大切な情報だ。
 全体公開でニュースに関する日記を更新した際、多くの人からの足あとがつくことで反響を知ることもできるし、マイミク(mixi内の友人)の誰が自分の日記を読みに来てくれたかもわかる。
 マイミクの足あとが付いている時間帯によって、「あ、夜更かしして仕事がんばっているんだな」とか「今朝はすごい早起きだね」…といったように友人のライフスタイルを感じ取ることもできた。
 もちろん、この足あと機能が「ウザい」と感じる人もいたとは思う。知らない相手から何度も頻繁に足あとがつくと気持ち悪いと感じる人もいるだろう。
 一時期流行ったバトン日記で「足あとついている人は全員回答すること」と日記の拡散を強要したり、、「マイミクなのに見に来てくれない」とか「足あとが付いているのに日記になんのコメントも残さない」とマイミクに濃いコミュニケーションを要求したりする「交流の強要」や「踏み逃げ禁止」が問題になったこともあった。
 ただ、多くのユーザーはこの「足あと機能」を、mixi初の文化として愛し、楽しんでいたと思う。
 私もその一人だ。
 2004年の暮れにmixiに参加して、5年以上。アクセス総数は9万人を超え、もうすぐ「10万人」の記念キリ番が訪れるのを楽しみにしていた。当然その足あとを通知してくれるメールも設定していた。今回の改修はその矢先のことであり、残念ながら記念すべき?10万アクセスは幻となってしまった。
 この突然の「改修」告知にユーザーは当然反発し、足あと機能改修に関する反対コミュニティには続々と新規参加者が増え始めた。mixi運営者に新機能を要請する「機能要望」には、足あと機能の廃止中止を求めるトピックが立ち、多くの人が投票を始めた。
 以前、やはり唐突に導入を開始したアクティビティ機能(マイミクが他の人とマイミクになったり、誰かの日記へのコメントやコミュニティに参加した…などの動きを通知するもの。Facrebookの機能を真似たものと思われる)も、ユーザーからの猛反発を食らい、数日後にいったん停止後、オン・オフを選べるようにして再リリースした…という出来事があった。この時も反対コミュニティや機能変更で多くの反対意見が機能変更の見直しをさせたことから、ユーザーはこの改修を食い止めようと動いたのだ。
 ところが。
 mixiが足あと機能の「改修」をお知らせとしてトップページに掲示したのは、6月6日。
 それから、たった3日ほどの掲示でトップページからその表示が消えたかと思ったら、改修予定日の6月13日には、あっさりと足あと機能を削除し、代わりに「先週の訪問者」という新機能を開始したのだ。
 その間、わずか1週間。
 反対コミュニティへの参加人数は膨れ上がり、発足からわずか12日目で、約24万人もの参加者を集めた(6月18日22時時点)。
 この「改修」の何がこんなにユーザーの気持ちを逆撫でしたのか?
 大きく分けて問題点は3つあると思う。
 一つ目は、足あとのリアルタイム性が失われたこと。新機能「先週の訪問者」では、1週間の間に訪れたマイミクやマイミクのマイミクの名前はわかるが、「いつ」訪問してくれたのか日時は全くわからない。日記を頻繁に更新している人にとっては特に、どの日記を読みに来てくれたのか、いつ何回来てくれたのかは全く把握できないと、書くモチベーションが下がる。
 二つ目は、アクセス総数の表示がなくなってしまったこと。私も先に書いたが、自分のページにこれまで訪れてくれた人の数は、ユーザーの大事な記録だ。
 キリ番を踏んでくれた人に対してプレゼントを進呈したり、日記で公開して表彰したり…という「キリ番遊び」は、多くのユーザーの楽しみだった。
 私も、今まで交流のなかったマイミクのマイミクさんがたまたま日記のキリ番を踏んでくれたことが縁でマイミクしていただいたということもあった。
 三つ目は、「先週の訪問者」では、関わりのない他人からのアクセスは全く表示されないということだ。これには、ネットストーカーや出会い系などの業者に、プロフィール欄や全体公開の日記にうっかり書いた個人情報を探られるのではという危惧を多くのユーザーが抱いた。
 実際、元彼がストーカー化してひんぱんにアクセスしていたのを足あとのタイムスタンプで把握していたとあるユーザーが、「これからはいつ、何回見られたのががわからないので怖い」…とおびえていた。日記はマイミク限定にするにしても、mixiではおおよそのログインタイムが表示されてしまうので、最終ログイン」が「5分以内」と表示されてしまうと「今、自宅にいてパソコンに向かっている」というようなことがわかってしまう恐れもあるのだ。
 アクセスブロックすればいい…という意見もあるかもしれないが、こういう粘着質の相手は下手に遮断してしまうことで刺激してしまい、よりストーカー行為が激しくなることも多いのだ。
 私は、以前取材で何度かmixiを訪問し、笠原社長ともお会いしたことがあるし、広報部の方とも名刺交換をさせていただいている。
 名刺の束から、mixi広報部の方の名刺を探し出し(笠原社長とお会いしたのはまだmixi立ち上げ後すぐ、旧社名時代で残念ながら名刺は見当たらなかった)、以下の質問を送信した。少し長くなるが、私の連絡先や先方の広報担当者の個人名を除いてそのまま掲載する。
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 mixi 広報グループ ○○様
 突然のメールにて大変失礼いたします。
 私は、IT関連のウェブサイトや雑誌等でライターをしております、いちばゆみ、
と申します。 以前、ソフトバンククリエイティブ社発行の雑誌(Yahoo!インター
ネットガイドだったかと記憶しております)や日経BP社発行の雑誌等の取材で御
社にご協力いただいたことがあります。その節は、広報・△△様や○○様には大
変お世話になりました。ありがとうございます。
 今回は、6月13日(月)に実施予定と発表された「足あと機能改変」につきま
してお伺いしたいことがあり、メールさせていただきました。
 現時点では特に記事を発表するメディアが決定しているわけではございません
が、今後他社様への取材を含め、「ソーシャルメディアの現状」といった形で記
事にまとめさせていただきたいと考えております。
 お忙しいところ大変恐縮ではございますが、ご対応いただけますようよろしく
お願い申し上げます。
                        ライター:いちばゆみ
                        (メールアドレスを記載)
                        080-XXXX-XXXX
 ・「足あと」機能は、先般変更された「完全招待制」と並んで、【mixiならで
は】の特徴的なサービスと認知しておりましたが、今回の改変で「リアルタイム
での足あと表示 → 一週間分まとめての過去履歴」、及び「つながりのないユー
ザーからの足あとの非表示」、「アクセス総数表示の廃止」とするに至った経緯
を教えてください。
 ・今回の改変が発表されてから、実施予定とされている6月13日(月)まで、
実質一週間しか期間がありませんでしたが、御社としてはユーザーに対し周知徹
底に十分な期間であったとお考えでしょうか?
 ・今回の改変に際し、ユーザーヒアリングなど実際の利用者に対してのリサー
チは行ったのでしょうか?
 ・今回の改変により、足あと表示がリアルタイムから一週間まとめての「過去
の履歴」となることに対し、御社が想定するユーザーのメリットと、もしあると
お考えでしたら想定されるデメリットについて教えてください。
 ・今回の改変により、これまでつながりのなかったユーザからの訪問が足あと
として表示されなくなる(誰が自分のページを見に来たかわからなくなる)こと
に対して、御社が想定するユーザーのメリットと、もしあるとお考えでしたら想
定されるデメリットについて教えてください。
 ・今回の改変に対し、少なくない数のユーザー(私が確認しているだけでも3
万人以上)が反対を表明し反対意見を取りまとめるためのコミュニティも設立さ
れておりますが、御社としてはそのことを認知されていますでしょうか?
 また、なぜユーザーが今回の改変に対し、反対していると思われますでしょう
か?
 ・反対派の会員の間には、リアルタイムでの足あと表示がなくなることにより
「ストーカー対策やプライバシー保護などに関して、 セキュリティの低下では
ないか?」と心配する意見も出ているようですが、御社としてはどのようにお考
えでしょうか?
 ・リアルタイムでのアクセスが分からなくなることにより、下記の事例のよう
な弊害が想定されますが、御社としてはいかがお考えでしょうか?(私が参加し
ております、今回の改変にまつわる話題を扱うコミュニティの参加者からぜひ
mixi広報部の方に見解を伺って欲しいと寄せられたものです。一部改行等をのぞ
き原文のまま記載します)
========================== ここから
【事例】
私のニュース日記を気に入った見ず知らずの人が、
自分の日記に断りなく日記を転載。
足あと返しをしたお陰で早期発見でき、相手にクレームを入れることができた。
◆質問◆
日記や写真などの著作物データを勝手に持ち帰り、さも自分が創作したように
個人ページで紹介する(知的財産権を侵害する)人達が存在します。
そのような一部の不心得者のため、会員に対し
「限定公開で自衛せよ」と会社側が指導するのは
憲法21条で保障されている会員の「表現の自由」を著しく制約します。
およそ会社は、法令を遵守する法的・社会的責任を負うものですから、
このような指導は法的義務に反すると思われます。
SNSサービスを提供している会社は、管理者として、
各会員がSNS内で “法的権利を保障されながら” 活動できるよう
「常に環境整備を行う法的義務」を負うことは、民法からも明らかです。
従来は「個人が自力で知的財産権・肖像権を守る」手段として
 足あと機能を提供していましたが、新機能ではその役目を果たせません。
 つまり、
 「会員の法的保護に欠ける状態」へ、”一方的に”変更しました。
 これは明らかに、信義誠実の原則に反する行為です。
 今後はどのようなサービスの提供によって、
従来と同レベルの「会員の法的権利保護」を実現なさる予定ですか?
=========================== ここまで
 以上、ご回答よろしくお願いいたします。
 回答の経緯は、私の日記(全体公開)および、反対運動コミュニティにて報告
させていただきたいと考えております。
 ご返答いただけなかった場合についても、「返答がなかった」旨報告させてい
ただきたいと考えております。
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 このメールに対し、数日後、広報グループとして回答が来た。こちらも長くなるがそのまま掲載する。
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いちばゆみさま
お世話になっております。
株式会社ミクシィ 広報グループです。
この度は、お問い合わせいたきまして、誠にありがとうございます。
ご返信がおそくなってしまいましたこと、お詫び申し上げます。
「足あと」は2004年の『mixi』提供開始当初、簡単に友人へページを
訪問したという「フィードバックできる機能」として、また、
mixi上で友人を見つけ、ユーザーの皆さまのつながりをお手伝いさせていただく
一つの機能として皆さまにご利用いただいておりましたが、
「足あと」機能が本来担っている「訪問者からのコミュニケーション」の
役割は残しつつも、ユーザーの皆さまが互いのページを訪問しづらいという
使いにくい部分をより改善し、皆さまに心地よくコミュニケーションして
いただけるよう、一新させていただきました。
近年では、最も多くのユーザーの皆さまにご利用いただいているmixi上の
サービスの一つ「mixiボイス」では、ご存じかと思いますがご自身の
トップ画面にマイミクシィの投稿が一覧表示される仕様のため、
「足あと」をつけずにコミュニケーションができるほか、
「mixiアプリ」など「足あと」がつかないサービスの多様化が進んでおります。
更に、昨年からは「足あと」機能が担っていたマイミクへのフィードバック要素を
網羅した「イイネ!」が導入され、より簡単にマイミクへフィードバックを
返すこともできるようになりました。
このようにサービスの拡大が進む中、「足あと」を取り巻く状況やニーズなどが変化し、
また同時にユーザーの皆さま間においては、従来の「足あと」がせっかくの
コミュニケーションの機会を逃しているケースも見受けられるようになりました。
詳細な時間まで表示されるため、状況によっては友人のページを訪れにくい、
「足あと」を残したのにすぐにコメントできないことを配慮して気軽に友人の
投稿を確認できない、といったケースです。
仲の良い友人知人との心地良い空間、コミュニケーションを行っていただく上では、
かえって面識のないユーザーからの足あとは不快感を与えてしまうことなどから、
よりつながりの可能性が高いユーザーを表示させ、つながりのないユーザーを
非表示にいたしました。
また6月6日に皆さまにリニューアルをお知らせして以降、
「知らない人に見られたことに気づかないのが心配だ」というご意見も
いただいております。
 
この点については、プロフィールや各種の投稿において公開範囲を
ご希望にあわせて設定していただくことをお勧めしており、
公開する相手は「友人」「友人の友人」、「全体」と言ったいくつかの中から
お選びいただけます。
公開範囲設定変更はこちらからご確認いただけます。
プロフィール:http://mixi.jp/edit_profile.pl
日記:http://mixi.jp/edit_account_diary_privacy.pl
つぶやき(ボイス):http://mixi.jp/edit_account_voice.pl
プロフィール検索:http://mixi.jp/edit_account_search_privacy.pl
友人のグループ設定:http://mixi.jp/manage_friend.pl
本件につきましては、公式ブログにおきましても、
同様にご説明させていただいておりますので、ご参照いただければと存じます。
公式ブログ:http://pr.mixi.co.jp/2011/06/13/post-3.html
お問い合わせいただきましたコミュニティにつきましては、
弊社でも把握しており、貴重なご意見として拝見しております。
現在2,300万人以上のユーザーの皆さまにご登録いただいているmixiは、
日常的に約1,500万人以上の方にご利用いただいており、
サービス機能の改善・拡大については、定期的にユーザーヒアリングや
リサーチを実施しているほか、日々ユーザーの皆さまのアクセス状況や投稿状況、
またお問い合わせいただく内容などを考慮し、より多くの皆さまが心地よく
コミュニケーションしていただけるように努めております。
「足あと」についてもさまざまなニーズがあり、
より多くの皆さまのご意向を取り入れて今回のリニューアル実施となりました。
もちろん、法的にも問題がないかどうかの確認をした上で、実施させていただいて
おりますし、突然の変更でご迷惑をおかけすることのないよう、
ユーザーの皆さまには、都度最適と考えられる期間を設定し、事前に告知させて
いただいております。
引き続き、ミクシィでは、より多くのユーザーの皆さまが心地よく
そして便利にコミュニケーションしていただけるよう、サービスの改善に
努めてまいりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
株式会社ミクシィ 広報グループ
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 この回答を見る限り、mixiはなぜこれだけ多くのユーザーが足あと機能の廃止に対して怒っているのか全く理解していないように感じた。「イイネ」ボタンは機能としてはおもしろいが、足あとの代わりにはなりえない。実際、日記の内容によっては、無邪気に「イイネ」と言えないこともある。(たとえば失恋したとか、ペットがいなくなって落ち込んでいるとか…)。かといって、コメントをゆっくり書いている時間が取れない時もある。行為とき、ただ足あとがついているだけで「読んでくれているんだ」と感じ取れる、それこそがmixi的な「つながり」ではなかったのか?
 多くのユーザーが(私自身も)短いと感じた機能改修の告知期間も、妥当(最適な期間)だと主張している。
 しかし、よほどのアクティブユーザーならともかく、アクセスは数日に1回、週末だけ…という人も多い。トップページにたった3日間掲示しただけで「十分」という主張はいささか横暴にすぎると思う。
 だいたい、私もいくらへっぽこライターとは言え、相手に質問する以上、これまでのリリースや大手メディアが取り上げた記事くらいは目を通す。
 ご丁寧にリンクを貼ってご提示いただいたブログや、mixi幹部の方が今回の改修にあたって受けたインタビュー記事も当然読んでいる。
 なんか、人のことアホー扱いしてないか^^;。
 まあ、それはさておき。
 反対コミュニティの参加者も、私がメールを送った6月13日はまだ3万人程度だったが、改修実施後どんどん膨れ上がり、今では24万人を超えているのは先ほど述べたとおり。
 そしてこの24万人は、幽霊会員や週イチユーザーではなく、少なくとも毎日一回くらいはmixiにアクセスしている「アクティブユーザー」だ。
 なぜ、これほどの人が足あと機能の改修を「改悪」と感じ、反対運動を起こしているのか? 一体どんな手法で、どんな属性の人に、どれくらいの規模の人数にユーザーリサーチをかけたのか。まったく疑問だ。(まあ、聞いたところで教えてはくれないだろうが)
 また、変な人に見られたくないなら日記の公開範囲を「友人まで」「友人の友人まで」にして自衛しろ…というのもおかしな話だ。ユッケを提供しておいて、「食中毒になりたくないなら食べないで」というのと同じ。そうじゃない。安全でおいしく食べられるユッケを提供してこそサービス業でしょう?
 他の競合SNSと比べて、足あと機能は完全招待制と並んで、mixi最大の「ウリ」だったはず。なんで無くしてしまうんだろうか。GREEやモバゲーの躍進に焦ってアプリを導入し、ユーザー数を増やしたいがあまりに、最大の特徴であり安全性の象徴でもあった完全招待制から登録制にし、年齢制限を引き下げ…。
 最近では、Facebookを意識するあまり、日本人のメンタリティにはあまりそぐわないアクティビティを取り入れて…。
 まさに「迷走」としかいいようがない。Mixiは一体どこに向かおうとしているのか?
 運営者の方々、お願いだから、「mixiらしさ」とは何だったのかを、もう一度思い出してほしい。 私たちの「足あと」を返してほしい。
 

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